大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(オ)628 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨第一点及び第三点は、事実誤認を前提とする単なる法令違反の主張に外なら

ない。すなわち、原審の確定した事実によれば、本件宅地は被上告人の前主訴外D

が所有していたものであるが、昭和二一年五月八日同人においてその一部を訴外E

統制組合に対し、間口一間、奥行一間の屋台式露店を設置することを目的として賃

貸し、その期間を六ヶ月、但し地主において五日前に催告すれば組合は直ちにその

土地を明渡すことを約定し、しかも右明渡の場合の移転先としては一応別府警察署

横の広場が予定されていたというのである。そして原審は右の事実関係の下に本件

宅地の賃貸借を一時使用の為にするものであると認め本件には借地法の適用はない

旨判示し、また本件賃貸借は前示約定期間の経過により終了したものである旨判示

しているのである。それらの原判旨はすべて首肯し得るのであつて、第一点の所論

は本件賃貸借の終了しないことを前提とし、また第三点の所論は借地権設定の目的

が判示の如くでないことを前提とするものであり、結局原審の事実認定を非難する

に帰着する。また、原審は本件宅地の中右賃貸借の対象とされなかつたその余の部

分については、賃借人において地主の承諾を得ず擅にその占有範囲を拡張したもの

であるとの事実を認定しているのであり、この原審の事実認定はその挙示する証拠

に照らし肯認することができる。論旨第二点はこの原判決の事実認定を非難するに

過ぎない。それ故論旨はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に

関する法律」(昭和廿五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当

せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められ

ない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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